ゲーム業界には、さまざまな職種が存在します。プロゲーマーからクリエイターまで、多彩なゲーム業界の職種と、それらを目指す専門学校のメリットについて詳しく紹介します。
世界的な大会やオンライン対戦で実力を示し、賞金やスポンサーからのサポートで生計を立てる職業です。日々の練習や戦略研究を重ね、最高のパフォーマンスを発揮できる精神力・体力が求められます。大会運営企業やチームマネジメントとの連携も重要で、配信活動などを通じて自らの知名度を高める努力も欠かせません。
開発中のゲームをプレイし、バグや不具合、仕様上の問題点を発見・報告する“品質管理”のスペシャリストです。
プレイしながら細部を検証する集中力や、正確に不具合を伝えるコミュニケーション力が求められます。レポート作成や検証データの整理など、細やかな作業が得意な人に向いている職種です。
ゲームの世界観やルール、ビジュアル面の演出などを総合的に設計する仕事です。
ユーザーを魅了するステージ構成やUI設計を考え、企画チームやアートチーム、プログラマーと連携してアイデアを具体化します。創造力に加え、他部署との打ち合わせやスケジュール管理が必要となるため、柔軟な調整力も大切です。
開発プロジェクトの進行を管理し、企画からリリースまでチームを統括する“司令塔”的役割です。
スケジュール調整や予算管理、メンバーへのタスク割り振りを行い、問題が起きたら即座に対処します。
広い視野とコミュニケーション力が必要で、ゲームの完成度を左右する重要ポジションといえます。
作品のコンセプトやストーリー、ルール設計などを考案し、仕様書に落とし込む“企画の要”となる仕事です。
ユーザーが夢中になれる仕掛けづくりや、競合タイトルとの差別化など、さまざまな視点でアイデアを形にします。チームの土台となる企画内容をまとめるため、プレゼン力や発想力も重要な要素です。
プロジェクト全体をビジネス面から俯瞰し、予算や販促計画、関係各所との交渉を担うポジションです。
作品の方向性やターゲット層を考慮しながら、大きな枠組みを決めて成功へ導きます。経営感覚や市場分析に長けていることはもちろん、チームが最大限の成果を出せるよう調整するリーダーシップが求められます。
ゲームエンジンやプログラミング言語を用いて、企画を動作する形に仕上げる 技術者です。
キャラクターの操作感やAI、グラフィック表現など、多岐にわたるコードを書き上げます。
最先端技術を追いかける探求心や、バグを取り除く粘り強さが必要で、ゲームが円滑に動くかどうかは彼らにかかっています。
ゲームの物語やキャラクターのセリフ、背景設定を通じて、作品に没入感を与える “ストーリーテラー”です。
ユーザーが感情移入しやすいキャラクターの性格づけや、意外性のある展開を考えるなど、高い創造力と文章力が求められます。ジャンルに応じて書き分けるテクニックも重要です。
背景やエフェクト、UIなど、プレイヤーの目に触れる映像表現を担うクリエイターです。2Dツールや3Dソフトを駆使して、世界観に合ったビジュアルを生み出します。
企画チームやプログラマーとの連携が多いため、アート面だけでなくコミュニケーション能力も欠かせません。
BGMや効果音を制作し、ゲームの盛り上がりや感動、臨場感を演出する職種です。
作曲ソフトやサウンドエンジンなどのツールを扱い、シーンに合った音作りを行います。物語の世界観にマッチするメロディや音響効果を考え抜く、独特の芸術性が大きな武器になります。
ゲームの顔となるキャラクターのルックスや性格を作り上げる重要な職種です。デッサンや色彩理論を活かして魅力的な外見を考案し、性格やバックボーンといった細部の設定までも手がけることが多いです。
プレイヤーが愛着を感じ、思わず手に取ってみたくなるようなキャラクター創造が求められます。
キービジュアルや宣伝用のイラスト、設定資料用のイメージ画などを描くアーティストです。
ゲームの世界観を端的に示す一枚絵や、登場人物たちを描く原画など、多岐にわたるクリエイティブ作業を担います。構図や色使い、タッチの使い分けなどで、作品の魅力をビジュアル的にアピールします。
キャラクターやエフェクトなどの動きを作り、ゲームに生命感を与えるアニメーションの専門家です。
モーションキャプチャーや手付けアニメなど、多彩な技法を使いこなして自然な動きを実装します。アクションゲームなどでは、その表現力が操作性や没入感を大きく左右する重要要素です。
生配信や動画投稿を通じて、ゲームをエンターテイメントとして広く発信する“情報発信者”です。
実況や解説を交えながらプレイを楽しませるだけでなく、視聴者とのコミュニケーションを取り、ファンを獲得していきます。企画力やトークスキル、動画編集技術など、幅広いスキルを活用しながら独自の世界を築き上げるのが特徴です。
ゲーム専門学校は、ゲーム業界を目指す高校生にとって、実践力とチャンスを手に入れるのに適した学びの場です。
プログラミングやCGデザイン、企画、シナリオ制作といった「ゲームづくりの核」となるスキルを体系的に学べるカリキュラムが整っており、授業ではチーム開発を通じて、実際の制作現場に近い経験を積むことができます。
また、多くの卒業生が業界で活躍しているため、企業とのつながりも強く、学内での企業説明会やインターンの機会が豊富に用意されています。
現役クリエイターが講師を務める授業や、プロ仕様の機材・ソフトを用いた制作演習もあり、卒業後すぐに即戦力として活躍できる実力が身につきます。
さらに、同じ夢を持った仲間と協力しながら作品を作り上げる経験は、技術だけでなく人間的な成長にもつながり、将来に向けた大きな励みになるでしょう。
大好きなゲームにプロとしてどう関わっていきたいかによって、学ぶべきことも、環境も変わります。
ここでは、職種別におすすめの学校を紹介しています。

日本電子専門学校
年2回更新されるオリジナル教材で、現在のゲーム業界で使われている技術を学習。プロと同じ環境で開発を学び、未経験から即戦力のプログラマを目指せます。
授業では年間10作品以上のゲームを制作。1年次から手を動かして制作を経験し、スキル習得とともに就活時のポートフォリオも充実します。

HAL東京
スクウェア・エニックスの時田貴司氏など、企画のプロが直接指導するゼミを開講。
現場で活きるアイデアの引き出し方や企画書作成の能力が身につきます。
有名ゲーム会社と連携し、実際にゲーム制作をする実習あり。実在の企業との制作経験で、企画力を実践レベルまで鍛えます。

日本工学院専門学校
デッサンの授業で基礎画力をしっかりと養いつつ、CG技術だけでなく、ゲームエンジンの操作を学習し、ゲーム開発ツールとの連携を実践的に学べます。
ただのデザイン学習だけでなく、「CGクリエイター検定」資格の取得を支援。スキルを証明する民間資格で、就職にも有利です。